あの子を知らないかい

 

 

 

あの子がどこへ行ったか

知らないかい

あの子は洗濯好きだった

いつも悲しみをみんな洗い流してくれていた

あの子の裁縫は最高だった

いつも綻びたハートを繕ってくれていた

あの子は料理だって上手だったんだ

とりわけ

焼き餅にはなんとも言えない味があった

あの子がどこへ行ったか

知らないかい

あの子の箒が見つからないんだ

どこの空を飛んでいるのか

もし見つけたら知らせておくれ

ぼくの所へ帰ってくるよう

伝えておくれ

きっときっと伝えておくれ

ぼくだけのあの子に

 

 

 

20110720

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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